ひさりな食堂
HOME
お店の情報
お知らせ
お品書き
ひさりな食堂 どんな店?
店主のひとりごと
リンク集
季節限定メニュー
ひさりな食堂 どんな店?

被災地の話②(by【ひ】)

トップページ > 店主のひとりごと > 被災地の話②(by【ひ】)

このたびの東日本大震災で被災したM崎さん(3月18日ひとりごと参照)。
今回の行程の最後に仙台市で久々のご対面。
そのM崎さんの当時の話を被災地の話として少しづつ・・。

仙台市在住のM崎さん、被災したのは職場のある宮城県石巻市。石巻は宮城県でも大きい市として位置づけられ、人口は10万人を超えるはず。
その石巻で地震にあい、そして怖い思いをしたM崎さんの話を伝えます。

震災当日、強烈な地震の後、勤務先の水産加工場の作業員の方々を緊急帰宅させて車で避難したM崎さん。道路は大渋滞だったらしい。 その前方にはT字路があり、右左折する車で渋滞していたと言う。M崎さん談「津波の経路上、右折した車両は津波にのまれたk確率がかなり高い。それに左折しても渋滞にはまっていたらアウトで、何とか遠くまで走れていた場合のみセーフだったかったかも?しれない」。

当のM崎さんは相変わらず渋滞中で車が動かず、ラジオからは各方面の津波の被害が報じられていたらしい。同時刻に各方面で凄まじい津波被害が出ている事は、映像のないM崎さんには思いもよらず・・・。
「そこへ一台のパトカーが対向車線をこちらに向かって走ってきた後、急にUターンしたんだよ!物凄い勢いでUターンしたんだよ!」とM崎さん。

何事があったかと車の窓から後方を見た瞬間・・・「津波がこっちに向かってきてたんだ!」
「真っ黒な津波があらゆる物を巻き込んで、渦を巻いて向かってくるんだよ!!」
「急いで車降りて逃げたんだけど、悲しいかな車のキーはちゃんと抜いてたんだよね。 これは人間の性かも・・・」
「津波に追いかけられ、転んだらアウトだった。そしたら近くにたまたま丘があって、駆け上がった所が墓地で、墓石にしがみついて助かった」とM崎さん。

「ただ、津波にのまれながら助けを求めている人も大勢いて・・・だけど彼らと目を合わせられなかった・・・助けられなかった・・・」
「本当に自分はあの場面で彼らを助けられなかったのだろうか?助けられたんじゃないのか?見捨ててしまったも同然じゃないのか?これは人としてどうなのか?」と涙するM崎さん。

現実の凄まじい話に自分は絶句するしかなかったけど、きっと彼にとってはこの出来事が一生のトラウマになるのは間違いない事実だろうと思った。

このページの最上部へ
ひさりな食堂
長野県安曇野市堀金烏川4390-5
tel.0263-50-6008
営業時間:平日11:00-20:00 金・土・祝祭日前11:00-21:00
※支度休み時間15:00-17:00
Copyright© 2010 ひさりな食堂 All rights reserved.
< 当店ホームページ制作 studio9 >