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被災地の話⑥(by【ひ】)

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被災地 宮城県石巻 災害派遣で全国から自衛隊・消防などの方々が派遣されています。さながら小さな駐屯地のようです。




自炊しながらテントでの寝泊りそして作業、 過酷な日々が続きます。彼らには頭が下がる思いです。

石巻で被災したM崎さんの話の中で、自分にとっては究極と思えた話をあえて・・・します。
津波から命をまぬがれたM崎さん、避難所へたどり着いたんだけどそこは100人収容が精一杯の避難所だったらしい。しかし現実にはそこには1000人もの避難者が詰め掛けており、あきらかに許容範囲を超えていたとのこと。確かに震災直後の事だからそれもいたしかたなかったはずで。

そんな避難所 での話。
飯時っていうのは朝・昼・晩って日本では決まっているけど、 当時の避難所ではどうだったかは?な訳で、ただ震災後の飯に関しては「震災後2~3日食べなかった」とか「一日、家族でパン一個だった」とか聞いてはいたんだよね。
その震災後の避難所での飯時の話を。

M崎さん曰く、「飯の時に並ぶんだよ、みんなが!何が食えるんだろうって思って ・・・。そしたら・・・ラーメンの麺・・3本だよ!!3本。わかるか?3本だよ!」
「3本かい?」って自分。「そう3本だよ!」って M崎さん。
「それも3本もらったら手に線を引くんだよ、ペンで。そうしてもう一度並んだ人の手を見て」「あんた、さっき並んで食べた人でしょ!」って・・・・。

もちろん、ラーメン3本以上は無かったらしい。これってどうなんだろう?
自分の領域や人としての感性を全く超越した出来事に思えた。
もらえるとか食えるとか、人としての感性やプライドを全て超越した空間がそこにはあったんだろうと思うと自分には架空空間にしか思えなっかったのも事実で。でも、現実にあったのも事実で・・・。その事実を受け入れるんだったら、まだ「2~3日飲まず食わずのほうがいい」って思った。

この話が自分にとっては究極の話でした。津波に追いかけられたり、再度死にかけたり、死人を踏んだ瞬間があったりしたM崎さんだけど、この「ラーメン3本」の話は自分にとっては究極でした。

この話を聞いた時、あの時に「ひさりなのラーメン」腹一杯食べてほしかったと思ったけど(3月18日、がんばれ!東北・④参照)あの時の自分にはできなかったのも事実です。

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ひさりな食堂
長野県安曇野市堀金烏川4390-5
tel.0263-50-6008
営業時間:平日11:00-20:00 金・土・祝祭日前11:00-21:00
※支度休み時間15:00-17:00
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