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これってメルヘン?(by【ひ】)

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今からかなり昔の事。
当時、田舎者の自分が思う東京というのは、高度成長期のキューポラの街の川口市や京浜コンビナートの川崎市などのように煙突からの煙が渦巻いて、[光化学スモッグ]なるもので学校の窓は開けられず、どんよりとした空気がたちこめて空はいつも曇っていて星空は見えない(最近スポーツの国際大会を開いた某国の感じ)。そういうのが東京のイメージだったんだよね。

その東京に進学して住み始め、「青空見えるじゃん(東京っ子のような発音で)、星空も見えるしさ(東京弁で)」って、自分の概念が間違っていた事に気づくんだよ。
ただ、東京には気温と人々の衣服以外に季節を感じさせるものはあまり存在しなかったような気がする。もっとも、学校とバイト先と居住先のトライアングル生活じゃあ周りの景色もいつも同じで・・。でも東京ってそんな所なんじゃないかなって思う。きっと人が沢山いて華やかに見えても、実際の東京居住者の生活はトライアングルのようなんじゃないかなって。

そして東京に住み始めてからの一年目の秋(ちょうど今頃)どこからともなく良い香りがするんだよ。それも街中っていっても良いくらいに。突然のようにし始めるこの香り、いったい何なんだろうって思った。田舎でも嗅いだことが無い様なとってもいい香りがするんだよ。田舎だとこの季節、自分が思い出すのは稲わら焼きの臭いなんだよね。そしてその煙が[稲わらスモッグ注意報]になるというとてもローカルな季節な訳で。
この良い香り、最初はあまり気にかけずにいたけど、気になり始めると無性に 気になるんだよね。

「きっとこれは 東京が排ガスやら埃やら工場の煙やらにまみれているから、東京都が空からこの香りの元を飛行機かヘリコプターでばらまいているんじゃないのかな?(田舎の田んぼにリモコンヘリが農薬まくように)って真剣に思ったんだよ。

それで、この香りの事をバイト先の奥さんに恐る恐る聞いてみたんだよ。「この街中にたちこめる良い匂いって何なんですか?」って!
そしたら奥さん「この匂いは、キンモクセイだよ。キンモクセイとギンモクセイがあるんだよね。花の色が違うんだよ」って教えてくださったんだよね。
「そうなんだ!!これがキンモクセイの花の香りだったんだっ!」産まれて初めて知った事の一つでした。それも東京で・・・。

その話を【さ】にしたら、「え~~~~~~!そんな事思ってたんだ~~~~!空から匂いをばらまいてるって~~~!!そんな感性持ってるんだ~~?」とのご対応で。
そりゃあ自分だってちょっとは違うんじゃないかなって思ったけど、それしか頭に浮かばなかったんだよねマジで・・・。

これってメルヘン?そんなに自分に似合って無い??当時に帰って人生やり直してみたいよ~~~。これってもっとメルヘンだわ。

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長野県安曇野市堀金烏川4390-5
tel.0263-50-6008
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※支度休み時間15:00-17:00
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