今からかなり前、まだサラリーマンだった頃「仕事は何?」って聞かれると、決まって「魚屋」と答えていた気がする。「魚屋」って言っても実際は「魚市場」なんだけど・・・。
「魚市場」勤務って言ったら思い浮かべるのはねじり鉢巻にビニールの前掛けをして「今日はいい魚が入ったからどうっすか?」みたいに、お寿司屋さんやら町の魚屋さんやらスーパーのバイヤーさんに魚を売っている姿を思い浮かべると思うんだよね。そしてその方々は毎日、市場のせりで魚を仕入れている。 いわゆる「仲買人」と言われる方々のことなんだよね。
ところで市場の「せり」。買う人がいて売る人がいて成り立つんだけど、この買う人はさっきの「仲買人」の方々とういうのは当然だけど、そしたら売る人って何者??。
この、「せり」で 売る人(せりの台上でゴチャゴチャ分からない言葉を言っている方)が市場を運営している「大卸」の会社の方なんです。この方々が市場にたくさんの魚やら関連の商品を集めているんだよね。日本全国、そして世界各地からも。
確かに「市場」っていってもいろんな役割分担がありそこで大きな取引が行われているんだけど、そこには地味だけど市場の大元を担う会社「大卸」が存在する訳で。
自分はその「大卸」の会社に在籍してたんだけど、このような長い説明しても理解してもらえない場合が多かったのも事実・・。
「だったらもういいや」って 事になり、いつの間にか自分の職業は「魚屋」って言うようになったんだよ。
「魚屋」。この一言で全てを現せる訳じゃあないけど、いちいち説明するのが面倒だったからね。そして今、自分に同じ質問をしたらきっと「ラーメン屋」って言うだろうなぁ。やってみてわかったけど、「ラーメン屋」ってどんだけ奥深いかとか、どんだけ大変だとか、いちいち説明してたらキリがないから・・・。さみしいけど結局「ラーメン屋」なんだよね。