「俺、間違ってないよな?」
これが4~5年前の口癖だった。言う相手は決まって【さ】で。
口癖と言っても、言う相手と言ってもきっと聞いてくれるのは【さ】しかいなかっはず。そして理解してくれるのも【さ】だけだったと思う。そんな5年前だった。
「ひさりな食堂」開店して間もない頃、今思うと日々が不安でいっぱいだったはずなのに「大風呂敷広げちゃったよ」って感も否めなく、それでいて「挫折」って言葉をあえて口にしなかったり出来なかったりする自分と【さ】がいた気がする。その言葉を口にすると弱気になってしまうって言うよりも二人ともおかしな位に「馬鹿力」を出していたのかもしれない。当時のそんな二人にとっては「挫折」=「やり直し」位だったのかもしれない。それ位の気持ちが無ければ簡単にできなかったっていうのが本音だったと思う。
そんな中で「俺、間違ってないよな?」は日々の会話の中にあったと思う。
毎日毎日、早朝から動物群と格闘し、そして間髪入れずに今度は「火」との闘い。ボクシングでは「左(左利きの場合は右)を制する者は世界を制す」という言葉があるようだけど、自分のようなラーメンスタイルの場合は「火を制するものは・・・を制す」と言っても過言で無いと思う。それ位「火加減」と言うのが大切な訳で。最も「火」だけじゃ無く「時間」があっての事なんですが・・・。
地元新聞の市民タイムス社発刊の「安曇野の休日」。初掲載から数年経つ安曇野紹介のフリーペーパー(掲載は有料です)なんだけど、今年のひさりなのコンセプトは
「流行にとらわれない新しさがここにあります」です。
「俺、間違ってないよな?」5年前の口癖。
今でも「俺、間違ってないよ!」とは言えません。
日々進化し、日々努力し、良い意味でお客様の期待を裏切るような「ひさりな」でありたいと思います。
「安曇野の休日」。ひさりな食堂他、掲載店で配布中です。