現代には様々な業種がありそれぞれにネット社会とかかわっている訳で、我々経営サイドから発信されるものにはあまり個人の感情移入できないのが現実な気がする。
かく言う「ひさりな食堂」もネット社会においてはホームページやフェイスブックを取り入れている訳で、もしもおかしなことを書いたらサイトが炎上なんてことになりかねないし、発信するものとして不特定多数の閲覧者がいるということを心得なければいけないと思う。
最近、某有名飲食サイトで色々な問題をかかえているサイトもあるけど、それはネットユーザーがそのサイトを信頼しているがゆえの問題でもあると思う。そしてそれに対して問題を提起している多くが掲載されているお店側からだと思われる。
あるお店がそのサイトの掲載削除を申し立てた裁判では、お店自体の削除が訴訟の対象だったので、お店という存在は「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な『口コミ』であれば損失があっても受け入れるべき」という司法の判断だったけど、「これが一つひとつの書込みの削除(=問題部分の削除)を求めるのであれば、内容によっては請求が認められる余地は当然あります。」と言う専門家もいる訳で。
ひさりな食堂は来年10年目を迎えます。ここまでこれたのも沢山の御来店いただいたお客様と地域の方々のおかげだと思います。自分のコンセプトは「口コミに勝るものはない」と言うことです。その為、いろんな取材の依頼をお断りしてきました。ただ、「金銭関係が発生するものには真剣なものができる」と言うのも持論で、ホームページ制作やテレビのCMスポンサーなどにはお金をかけて発信しています。しかし・・・ネット上の飲食サイトではお客様の客観的な意見が尊重される世界になっており、そこには我々サイドの気持ちが存在しないのが事実です。ネット上の口コミ全てが悪質なものではありませんが、中にはかわいそうな位の書き込みをされているお店もあります。けれど「飲食店を経営する以上、社会的に妥当な『口コミ』であれば損失があっても受け入れるべき」という先ほどの司法の判断には異論はありません。
ご来店いただいたお客様全てに美味しいお料理をご提供できるように努力するのが飲食店の努めだと自分は思います。書く書かれるというのは自由でも、美味しいものを提供するというのは自由ではなく当たり前の事、必然の事だと思います。だとしたら、そうでないものを提供した時には書かれるということも必然なんだということです。
ネットを見てご来店されたお客様もご近所のいつもいらっしゃるお客様もお店にとっては大切なお客様です。これからも何も変わることなく美味しいお料理をご提供できるように努力いたしますので「ひさりな食堂」をよろしくお願いいたします。