「究極の味噌ラーメンを作りたい」。
信州・安曇野で「ひさりな食堂」を営む木村拓也(仮名)は考えていた。(以前放送されていた某TVのドキュメント番組 PジェクトX風に)
そして地元TV局勤務のU山(呼び捨てごめんなさい)に聞いた。「どこか 味噌屋さん知りませんか?究極の味噌ラーメン作りたいんですよ!」
U山は答えた。「うちの隣が味噌屋さんですよ!」。
U山 に頼んで味噌を買ってきてもらった。地元穂高のH山醸造の天然味噌だった。「この味噌屋さんTVにも出たことがあるんですよ!」と、U山が言った。
木村は正直、タマゲタ。
それから木村の天然味噌との戦いが始まった。2年物・3年物、天然味噌は手強かった。
味噌の配合を変えて試しては失敗のくり返しだった。「ラーメン味噌にはならない・・・」かも。
木村の前から天然味噌が消えた。あきらめかけていた。
ある日、定番の「信州味噌らーめん 」用の味噌を練りこむ際に少量の味噌が足りなかった。
「どうしよう」。木村は焦った。「そうだ!H醸造の味噌が残ってるはず」。木村は探した。そして足りなかった味噌をH醸造の味噌で補った。
すると、いつもの「味噌ラーメン」が変わった。驚くほどコクと旨みが増していた。
木村はいちもくさんにH醸造所を訪ねた。そしてH社長と話した。
H社長は木村の質問に一つ一つ丁寧に答えてくれた。
新しい味噌を買い求め、店に戻った木村の「天然味噌」との戦いが再度始まった。
「できた!!!」。
木村はついに究極の味噌ラーメンの試作品を完成させた。
現在、木村は「安曇野熟成味噌らーめん」を完成させ、そして日々進化させながら「究極の味噌ラーメン」を目指し努力している。
(N島みゆきさんの歌声が響く。)「ヘッドラ~~~イト テ~~~ルラ~~ンプ 夢は~~まだ終わら~~ない~~~」
そんなこんなで今の「安曇野熟成味噌らーめん」があるんだけど、自分で勝手に信州味噌ラーメンプロジェクトなんて言ってるだけで、結局は「プロジェクトひとり」ってことなんだよね・・・。「劇団ひとり」・・と同じだわ。